親子問題・親子関係
親子問題・親子関係について
親とは一番身近な存在であり、ありがたい存在である反面、中には昔受けたトラウマなどが忘れられずに憎むべき存在である場合もあります。また、親子関係は嫁姑問題などにも発展することでもあり無視できない問題です。昔受けた親の支配を恨み、復讐する子もいれば、昔受けたトラウマを忘れられずに大きくなってからもその関係性に悩む子らも存在します。
適切な親子関係においては、幼少期より親の愛情を受けて、厳しい中にも愛情を感じるような毎日を送れていればいいのですが、中には厳格なあまり子供に厳しくしたために、子供は愛情を感じることができずに大きくなり、自己肯定感が持てずに、依存症に陥ったり、人格障害を発症したりと大事に至ることもあります。また、子供のためという文句で子供に干渉してきたために、子供に弊害が出ることもあります。口うるさく子供に干渉する母親などは、子供は自分の意見を持てなくなり、自分から行動することができなくなる場合もあります。そういったことを避けるために、親は子を信頼し、愛情をもって育てることが重要になってきますが、日々の生活やストレスの多い環境になると自分の気持ちをぶつける相手に子供を選んでしまい、子供にも影響が出るという場合があります。子供との関係性を今一度確かめるためには親自身もカウンセリングに通うことや、自分の心の中を整理することが必要になってきます。あなたのためと自分の価値観を子供に押し付けるような教育を行っている場合には、子供に自立心が育たずにまた、子供も自分の気持ちなどを素直に表現することができずに苦しい思いをすることもあります。
子供に干渉する親というのは一見、子供のことを思っているようにも見えます。子供のことがどうでもよければ何も言わずに放っておくこともあるでしょう。そんな中で、あいさつしたの?◎◎は持ったの?など甲斐甲斐しく世話をする母親などはとても教育熱心でいいようにも見えますが、問題は、子供のためと言いながら、自分の価値観を押し付けて自分の思い通りに子供を動かそうとするという行為にあります。こうなってほしいという思いがあるのは理解できますが、子供の人生を生きるのは親ではなく子供です。子供一人で解決する問題もあります。どこから手を差し伸べてよいかというのが難しい点もありますが、友人関係なども子供がいじめの対象になっているという場合でなければ、親は出ていかずに様子を見るということも必要でしょう。もちろん、何かSOSを発信しているときにはそれを見抜いて保護してあげることも必要です。また、成人してからも子供の自立を妨げるような行為をする親もいますが、これも自分たちのことを考えても、大変な問題になる可能性もあります。また、昔厳しく育てられたというトラウマから自宅に閉じこもり、仕事もせずにいるという親に対する復讐を行う子というのも存在します。このように幼少期からの親子関係というのは、成人してからも大きく影響を及ぼすものであり、無視できないものになっています。お互いに何か問題が生じたときには、第三者に話を聞いてもらって、解決策を見出していくのもいいかもしれません。もちろん、親が原因ではない場合もあるのですが、その後の親の対応というのも大きくかかわってくるのも事実です。
親子であっても、きちんと一線を引き慣れ合った関係にならないように注意することも必要です。また、家族が増えたときなどにも親子関係を見直す時などが来るでしょう。お嫁さんや子供さんに負担がかかっていないかなどをしっかりと見極める必要なども出てきます。仲が良すぎるのであれば、少し距離を置くことも必要です。新しい家庭を持った場合には、自分の守るべき家族はどこにいるのかをきちんと考える必要があります。
親子関係の特徴や親子関係の問題の特徴にはどのようなものがあるのでしょうか。親子関係においては、両親が子供に過干渉すぎるタイプと、まったくの無関心のネグレクトタイプなどがあります。親子関係において、褒められた記憶がないことや親から認めてもらった記憶がないことなどが後々の精神疾患や人格障害につながっていくケースもありますので、注意が必要です。
子供のことを決めるときに自分で決めさせずに、親がこっちの方がいいのだと決めてしまう場合には子供が自分で決めるという行為ができずに、自分に自信がなくなって、親の言いなりになってしまうような場合があります。自分の意見を言うことができないために、居心地の悪さや精神的なもやもやを抱えて、学校でのコミュニケーションがうまく取れなくなることや、何かあった時にも自分で決められなくなるといった弊害も出ます。また自分なんて…。という無気力な状態に陥ったり、逆に親に反抗して暴力を振るうようになったりという場合もあり、生活に支障が出る場合もあります。幼少期から何かをすると常に怒られていたという場合にも、怒られることが怖くなり委縮してしまい、のびのびと子供らしく物事を行うことができずに、成長した時に辛さを抱えるという場合もあります。お前は駄目だとか、こんなこともできないのかというネガティブな言葉を浴びせられて育つことで、精神的にも委縮してしまい、悪い方向に進んでしまいます。もちろん、怠けている場合などに叱咤することもありますので、一概に悪いとも言えませんが、けなしてばかりでは子供の自己肯定感は育ちません。叱ることがあれば、その分愛情込めて褒めることや相手の意見を尊重することで、親子関係もより良いものになるのではないでしょうか。
仕事が忙しいことや、その他の事情などで、両親が子供に全く関心を持っていないケースというのも親子関係としては問題です。子供はかまってもらったり、叱られたりすることでも愛情を感じますので、身近な存在である親が気にかけないというのは、子供のかまってほしいという気持ちを増幅させて、破壊行動などへ導いたり、無理にいい子であろうとしたりするケースもあります。そのまま大人になると生きづらさを抱えて辛い思いをするアダルトチルドレンのケースもあります。仕事が忙しくても、子供のことを構い、大好きだよ。と伝え、子供が大きくなってからは子供を信頼して行動に移すことで、子供との関係性はより良いものになるでしょう。仕事で大変なことがあったり、夫婦仲が悪かったり、他にもストレスを抱えていたりすると、子供のことが二の次になってしまう場合もあるかもしれませんが、健全な大人として社会に出ていくためにも家庭での子供への対応の仕方というのは非常に大きな役割があります。子供のことを少しでも気にかけて、毎日どんな風に過ごしているのかなどをのコミュニケーションを小さい頃に取ることが大切です。
過剰な親子関係や希薄な親子関係がトラブルの原因になることも
過剰に子供を過保護にしてしまう場合には子供の自立心をくじけさせますし、希薄すぎる親子関係は本当に子供が助けを必要としているときに助けが得られず、生育環境に悪影響を及ぼす場合があります。しかし、親子関係がすべてではないので、様々な価値観の人と触れていくことで、世界が広がり、自分の親などを客観視できる時がきます。本来であれば親やいつ何時も自分を見守ってくれる温かい存在であり、今まで受けた愛情を考えると老いてからはいたわってあげたい存在です。親子だからと言って何でも言ってもいいわけではないので、そこでも一対一の人間としてお互いを尊重し、一人の人間として認める必要があるのではないでしょうか。