親子問題・親子関係
親子問題について | 特 徴 | 診断テスト |
弊 害 | パ タ ー ン | 原 因 |
認める大切さ | 対 策 | 関 わ り 方 |
相談のケース | Q & A |
親子問題・親子関係について
親とは一番身近な存在であり、ありがたい存在である反面、中には昔受けたトラウマなどが忘れられずに憎むべき存在である場合もあります。また、親子関係は嫁姑問題などにも発展することでもあり無視できない問題です。昔受けた親の支配を恨み、復讐する子もいれば、昔受けたトラウマを忘れられずに大きくなってからもその関係性に悩む子らも存在します。
親子関係は信頼感と自立を促すことも必要
適切な親子関係においては、幼少期より親の愛情を受けて、厳しい中にも愛情を感じるような毎日を送れていればいいのですが、中には厳格なあまり子供に厳しくしたために、子供は愛情を感じることができずに大きくなり、自己肯定感が持てずに、依存症に陥ったり、人格障害を発症したりと大事に至ることもあります。また、子供のためという文句で子供に干渉してきたために、子供に弊害が出ることもあります。口うるさく子供に干渉する母親などは、子供は自分の意見を持てなくなり、自分から行動することができなくなる場合もあります。そういったことを避けるために、親は子を信頼し、愛情をもって育てることが重要になってきますが、日々の生活やストレスの多い環境になると自分の気持ちをぶつける相手に子供を選んでしまい、子供にも影響が出るという場合があります。子供との関係性を今一度確かめるためには親自身もカウンセリングに通うことや、自分の心の中を整理することが必要になってきます。あなたのためと自分の価値観を子供に押し付けるような教育を行っている場合には、子供に自立心が育たずにまた、子供も自分の気持ちなどを素直に表現することができずに苦しい思いをすることもあります。
過干渉すぎることも、ネグレクトするのと同じくらいのダメージがある
子供に干渉する親というのは一見、子供のことを思っているようにも見えます。子供のことがどうでもよければ何も言わずに放っておくこともあるでしょう。そんな中で、あいさつしたの?◎◎は持ったの?など甲斐甲斐しく世話をする母親などはとても教育熱心でいいようにも見えますが、問題は、子供のためと言いながら、自分の価値観を押し付けて自分の思い通りに子供を動かそうとするという行為にあります。こうなってほしいという思いがあるのは理解できますが、子供の人生を生きるのは親ではなく子供です。子供一人で解決する問題もあります。どこから手を差し伸べてよいかというのが難しい点もありますが、友人関係なども子供がいじめの対象になっているという場合でなければ、親は出ていかずに様子を見るということも必要でしょう。もちろん、何かSOSを発信しているときにはそれを見抜いて保護してあげることも必要です。また、成人してからも子供の自立を妨げるような行為をする親もいますが、これも自分たちのことを考えても、大変な問題になる可能性もあります。また、昔厳しく育てられたというトラウマから自宅に閉じこもり、仕事もせずにいるという親に対する復讐を行う子というのも存在します。このように幼少期からの親子関係というのは、成人してからも大きく影響を及ぼすものであり、無視できないものになっています。お互いに何か問題が生じたときには、第三者に話を聞いてもらって、解決策を見出していくのもいいかもしれません。もちろん、親が原因ではない場合もあるのですが、その後の親の対応というのも大きくかかわってくるのも事実です。
親子関係を見直すことも大切
親子であっても、きちんと一線を引き慣れ合った関係にならないように注意することも必要です。また、家族が増えたときなどにも親子関係を見直す時などが来るでしょう。お嫁さんや子供さんに負担がかかっていないかなどをしっかりと見極める必要なども出てきます。仲が良すぎるのであれば、少し距離を置くことも必要です。新しい家庭を持った場合には、自分の守るべき家族はどこにいるのかをきちんと考える必要があります。
親子問題・親子関係 「特徴」
親子関係の特徴や親子関係の問題の特徴にはどのようなものがあるのでしょうか。親子関係においては、両親が子供に過干渉すぎるタイプと、まったくの無関心のネグレクトタイプなどがあります。親子関係において、褒められた記憶がないことや親から認めてもらった記憶がないことなどが後々の精神疾患や人格障害につながっていくケースもありますので、注意が必要です。
親が子供のためと何でも決めてしまうケース
子供のことを決めるときに自分で決めさせずに、親がこっちの方がいいのだと決めてしまう場合には子供が自分で決めるという行為ができずに、自分に自信がなくなって、親の言いなりになってしまうような場合があります。自分の意見を言うことができないために、居心地の悪さや精神的なもやもやを抱えて、学校でのコミュニケーションがうまく取れなくなることや、何かあった時にも自分で決められなくなるといった弊害も出ます。また自分なんて…。という無気力な状態に陥ったり、逆に親に反抗して暴力を振るうようになったりという場合もあり、生活に支障が出る場合もあります。幼少期から何かをすると常に怒られていたという場合にも、怒られることが怖くなり委縮してしまい、のびのびと子供らしく物事を行うことができずに、成長した時に辛さを抱えるという場合もあります。お前は駄目だとか、こんなこともできないのかというネガティブな言葉を浴びせられて育つことで、精神的にも委縮してしまい、悪い方向に進んでしまいます。もちろん、怠けている場合などに叱咤することもありますので、一概に悪いとも言えませんが、けなしてばかりでは子供の自己肯定感は育ちません。叱ることがあれば、その分愛情込めて褒めることや相手の意見を尊重することで、親子関係もより良いものになるのではないでしょうか。
親が子供に全く関心を示さないケース
仕事が忙しいことや、その他の事情などで、両親が子供に全く関心を持っていないケースというのも親子関係としては問題です。子供はかまってもらったり、叱られたりすることでも愛情を感じますので、身近な存在である親が気にかけないというのは、子供のかまってほしいという気持ちを増幅させて、破壊行動などへ導いたり、無理にいい子であろうとしたりするケースもあります。そのまま大人になると生きづらさを抱えて辛い思いをするアダルトチルドレンのケースもあります。仕事が忙しくても、子供のことを構い、大好きだよ。と伝え、子供が大きくなってからは子供を信頼して行動に移すことで、子供との関係性はより良いものになるでしょう。仕事で大変なことがあったり、夫婦仲が悪かったり、他にもストレスを抱えていたりすると、子供のことが二の次になってしまう場合もあるかもしれませんが、健全な大人として社会に出ていくためにも家庭での子供への対応の仕方というのは非常に大きな役割があります。子供のことを少しでも気にかけて、毎日どんな風に過ごしているのかなどをのコミュニケーションを小さい頃に取ることが大切です。
過剰な親子関係や希薄な親子関係がトラブルの原因になることも
過剰に子供を過保護にしてしまう場合には子供の自立心をくじけさせますし、希薄すぎる親子関係は本当に子供が助けを必要としているときに助けが得られず、生育環境に悪影響を及ぼす場合があります。しかし、親子関係がすべてではないので、様々な価値観の人と触れていくことで、世界が広がり、自分の親などを客観視できる時がきます。本来であれば親やいつ何時も自分を見守ってくれる温かい存在であり、今まで受けた愛情を考えると老いてからはいたわってあげたい存在です。親子だからと言って何でも言ってもいいわけではないので、そこでも一対一の人間としてお互いを尊重し、一人の人間として認める必要があるのではないでしょうか。
親子問題・親子関係 「弊害」
親と子の関係が薄すぎたり、過干渉になっていたりするとそれは大人になってからも大きな弊害をもたらします。幼少期に親から蔑まれたり、助けてもらえなかったという場合には、その中でも順応するために子供はより早く大人に近づこうとして、子供らしい子供時代を送れずに、大人になってから生きづらさを感じる場合などが出てきます。
共依存関係や子離れ親離れできない関係
親が子を心配するあまりに過干渉になりすぎると、子供が何かつまずいた時に、その障害を取ってしまうことで、自分で何かを成し遂げるという精神が身につかずに、困難に立ち向かえない場合などが出てきます。社会に出てからは自分で考え取り組むことも増えますが、親がいつも出てきていた場合には、仕事なども続かなかったり、人間関係でもトラブルを抱えたりと問題がある場合も多くあります。また、トラブルがない場合でも、毎日の生活に何らかの生きづらさを感じて、気が滅入ることや、抗うつ状態になることもあります。結婚してからも、息子や娘に配偶者以上の干渉をすることで、息子や娘の結婚生活を破綻させる可能性もありますので、注意が必要です。小さい時からお世話しているままの感覚が忘れられず、成人してからも、干渉を続ける親御さんもいますが、それはあまり良くありません。就職し、結婚してからは、自分の子供であると同時に一家の主人でもあるため、お嫁さんや旦那さんとうまくやっていけるように見守るというスタンスでなければいけません。最近では友達関係のような親子も増えており、母と息子の関係だけでなく、母と娘の関係などもクローズアップされています。娘は旦那さんよりも実家の母を頼りにして、行動することで、旦那さんをないがしろにしてしまい、夫婦関係が壊れるといった場合もあります。
あの子は私がいないと駄目だという思いが子供を駄目にしている
親子関係の問題は、まったく構わない育児放棄の場合もありますが、子供を心配しすぎるあまり、子供が何かを試みようとしても止めてしまうという場合もあります。不登校だった息子がアルバイトを始めたいといった場合にもあなたには無理なのではないかと言ってしまうことや、中には校長などの権威を持つ立場であるために、息子や娘の不登校や引きこもりといった問題に直視できず、遠く離れたところに生活費を渡して住まわせて子供が40~50代を迎えてしまったという例もあります。子供の行動は親への反抗心だった場合もあります。気にかけて欲しかった時に家にいなかったり、冷たい言葉を浴びせられたりした子供は、親への復讐心を燃やし、自分を傷めつけるという形で親に復讐する場合もあります。家庭内暴力に走ることもありますし、働かないといった問題も出てきます。最初は外での人間関係が原因だったかもしれませんが、家庭での存在なども大きく人生には起因していると言えます。親は子を信じて、少し心配な面があっても、がんばってね。見守っているよ。と子供の味方でいることが必要です。もちろん、外でのいじめなどが原因で行けなくなった場合には、そこから離れて、平穏な環境で暮らせるように、フォローすることも大切ですので、無理に学校に行かせたり、職場に行かせたりすることはできませんが、親が心配し、自分のことを考えてくれる様子というのは子供にも伝わりますので、対応次第で子供が立ち直っていくことは十分にあり得ることです。過干渉である場合には少し距離を置いて付き合うようにし、放任していた場合には、コミュニケーションをとってお互いにどんなことを考えていたのかを話し合うこともいいでしょう。親子間であっても性格が合わないということもあるかもしれませんが、信頼を持つことと性格が合わないことはまた別のことになります。性格が合わずとも、尊敬できる部分があったりすると、信頼感を持つことができるのではないでしょうか。
親子問題・親子関係 「パターン」
目に見えて問題を感じる場合と一見大丈夫そうに見えて実は問題を抱えているパターンと親子関係には様々なパターンが見受けられます。一見大丈夫そうに見えて大変なパターンをご紹介します。
息子が母親の言いなりになっているパターン
母親は息子可愛さにいろいろ言うのですが、息子の方はいろいろと言われすぎたことにより、自分の意見がなく、無抵抗で母親に合わせているようなところがある例です。何をするにも自分で決められず、取りあえずママに相談してみるが口癖です。母親もそんな息子を頼りないと思いながらも許容しているようなところが見受けられました。親の意向通りに育っているのですが、好きな相手ができて結婚するとなった場合に弊害が生じることがあります。奥さんになる人は夫のマザコン傾向を理解していないまま結婚したために、母親と息子の関係に疑問を持ちつつ、段々と精神をすり減らす事態になっていきます。幼い頃より、母に何でも決めてもらっていた習性があるために大切なことを決める場合にも、日常の些細なことを決める場合にもなんでも母親に相談する夫を見て、奥さんは心配になり、親離れできない子離れできない様子に、自分が身を引くことを決めるといった場合も多いです。その家族関係についていけずに、新しい家族を作れない弊害を生じたパターンです。
里帰りした奥さんが帰ってこないパターン
結婚したのちに、子供が生まれて、その子の世話が大変だということで、実家に帰った奥さんが実家から戻ってこずに、離婚すると言い出したケースがあります。仕事が忙しくて家庭を顧みなかったケースや浮気をしていたというケースではないのですが、その家は家族仲が良く、両親も娘を大変かわいがっていました。旦那さんに非があったわけではないのですが、なんでも自分の考えた通りに行動してくれる母親と一緒にいるうちに夫の元へ帰りたくないと思ってしまい、そのまま離婚を考えるようにまでなったというケースです。母親も娘がかわいいので、旦那さんの元に帰るようにも言わず、もっといてもいいのよ。と娘を甘やかします。娘も一人で子育てをするのは大変なので親に甘えてしまうという構図が出来上がり、旦那さんは蚊帳の外になってしまいます。家族仲が良いのはいいのですが、娘の親離れと母親の子離れができていないために、新しい家族を作っていく上での弊害が出ているパターンです。最近では、奥さんの実家が裕福で何かがあると実家に帰ってくるようにいう親御さんなども増えています。娘には寂しい思いや悲しい思いをさせたくないという親心なのですが、夫婦で話し合って子育てをしていこうという旦那さんの気持ちを無視してしまっているもので、社会問題にもなっています。
同居する義両親と合わずに疲弊するパターン
これは昔からあることですが、嫁姑問題や舅婿問題なども弊害が生じやすくなります。各家族のしきたりや常識の中で、お互いに譲らないといけない部分などが出てくるのですが、やはり合わない部分などが出てきてしまい、同居していたりすると、子供にまで影響します。家族間の仲が悪いことを子供は敏感に感じ取り、家族に笑顔をもたらそうと道化のような行動を取ったり、親を喜ばすためにいい点を取ろうと頑張ったり、子供なりに家庭環境が良くなるように努力するのですが、その努力が実らずに、子供は無力感を抱える事もあります。同居を解消できることがお互いのためなのですが、幼い子供のことなどを考えると、思うことがあっても、あまり外に出さないように穏便でいることなども必要になってくるでしょう。自分は合わないなぁと思っていても、子供を見てくれることに関しては感謝の気持ちを表すなど、相手を尊重できるといいかもしれません。舅姑の場合には、昔のように思ったことを口に出すのではなく、息子夫婦・娘夫婦の価値観も尊重したうえでの発言が必要になってきます。
親子問題・親子関係 「原因」
親子関係や親子問題にはどのような原因があるのでしょうか。親子であっても、価値観が異なる場合がありますし、世代間の考え方の違いも出てくる問題です。親は子供に自分の価値観を押し付けないようにする必要があります。子供のためだと考えていることが実は自分のためであった場合などもありますので、注意が必要です。
自分たちが生きてきた価値観にとらわれている場合
親子間の関係性は、その時に生きてきた価値観の押し付けなどからも生まれます。親は子供に期待して、こんな大人になってほしい。こんな大人にはなって欲しくないという感情を持ち、子供に接することが多いです。しかし、そこで子供を叱ったり、怒鳴ったりする行為は自分が正しいと思っている自分の価値観の押し付けである場合が多いです。挨拶一つにしても、自分があいさつをするべきだと思うポイントがあれば自分であいさつをすることもあるでしょう。挨拶できないのは恥ずかしいことだからと、あいさつしなさい!と親が言うのは一見当たり前のようにも見えるのですが、それを口うるさく何度も言うのは子供にとっては過干渉となる場合もあります。子供の中にも、人を選んでいる場合もありますし、いろいろ考えているのかもしれません。また、就職のことなども親が子供よりも先に行動している場合なども近年見受けられますが、こちらもヘリコプターペアレンツと呼ばれて、子供の成長を阻害する親の姿勢として問題視されています。
子供を頭からけなしたり、馬鹿にしたりした場合
小さな子供には万能感というものがあり、いろいろな環境に身を置くことで万能でない部分もあることを知り段々と環境に適応していくことになります。小さなころにはこの万能感を消さないようにかわいがって育てることが必要であると言われています。小学生中学生高校生になっても、子供が言う生意気な発言などは子供の子供たるゆえんであり、大人の社会に混ざっていくことで、自分の両親のすごさを感じる場合もあるかもしれません。と同時に、自分の親の弱さや人間らしさに気づくこともあるでしょう。子供と接するときにはできるだけ笑顔で、楽しいことができるといいのではないでしょうか。これから辛いことがあった場合でも家族でどこかへ出かけた経験や家族に助けてもらった記憶などは一生残ります。一方で子供を馬鹿にしたり、子供を自分の私利私欲のために利用したりすると子供は自己肯定感が低くなり、精神疾患になったり、不登校になったり、会社を辞めてきたりする場合があります。もちろん、家庭内には愛がこもっていても辛い思いをすることで一時的に実家に避難するようなことがあるかもしれません。そんなときには助けてあげるのも親だと思います。
親子関係は切っても切れないもので辛い時もある
親子関係は肉親だからこそ許せないことや過去のトラウマなどが忘れられないことなどがあるかもしれません。しかし親を恨んでも自分の人生は好転しません。自分の人生を生きていくのは自分自身なのだという意識をもって行動することで変わっていきます。学校や職場で辛い思いをした場合であっても、環境が変わることで好転する場合も多いです。いじめがあったのであれば、その環境からは逃れましょう。親御さんもそういった場合には、子供を保護することが大切です。しかし、いつでもどこでも親が出ていくとせっかくの子供の世界が壊れてしまう可能性もありますので、そのあたりの介入の加減も考えないといけません。何事もほどほどがいい場合もあります。特に大人になったらほったらかしにするくらいでもちょうどいい場合もあります。困っている場合には助けてあげるのもいいですが、自立を妨げない程度に心掛けましょう。同居はしないというのもいいでしょう。お互いが自立した生活をして、負担の無いように生活していくことが一番です。
親子問題・親子関係 「認める大切さ」
どんなに仲がよさそうな親子であっても、問題を抱えている場合があります。本人が問題視していなくても人から見ると少し非常識に見えてしまうこともあります。これが正解という親子の形はありませんが、親は先になくなるものです。また、自分を傷めつけた親の場合にはその親を怨むことで、自分の人生が好転することもないので、恨んで仕返しをするよりは、自分の人生を前向きに生きていった方がいい場合が多いです。
幼い頃からの親子関係は大人のなっても残るがコントロールは可能
幼い頃からの親子関係は、口うるさい母親にいつも怒られていた、とか厳格な父親にいつも怒鳴られていたなど自分の人格を形成するうえで、少し複雑になっていた場合があります。しかし、大人になってからはそれを自分の中でコントロールすることは可能です。親子仲が良く両親にべったりだった場合には、結婚を機に少し他人行儀に距離を置いてみるのもいいでしょう。仲良くしないというわけではなく、別所帯を持った家族なのだという意識をもって、独身の時のような感覚ではなく、自分のことは自分で責任をもって行うなどの対応をするといいでしょう。子供ができると子供の面倒を見てもらうために実母や実父に頼むことが最近は多いかもしれませんが、それでも第一の家族は夫や妻であることを頭において日々行動することが大切になってきます。口うるさい母親だった場合には、子供への意見を止めるという方法もあります。ある程度の年齢になったら、自分の責任でなんでもさせてみることが必要になってきます。社会はどんどん変化していますので、自分の価値観が時代遅れになっている場合などもあるでしょう。失敗をしないために、アドバイスをしているのだと思うかもしれませんが、失敗だったと思うことから学ぶことも多いです。誰かに言われても、自分で実感しないことには、身につかないことも多くあります。
放任していた場合には、息子や娘とコミュニケーションをとること
仕事が忙しくて娘や息子と遊んだ記憶がほとんどなかったかもしれません。そんな場合には、奥さんである母親がどんな風にお父さんのことを話していたかなどでも変わってきます。しっかり愛情を注いでいる家庭では、お母さんがお父さんのことを悪くいう家庭などは少ないように感じます。いつも家族の為に働いてくれているのだよ。ということをしっかり子供たちに伝えている場合が多いです。そんなやり取りを見て育つ子供たちは愛情を感じている場合も多いでしょう。最近の女性は仕事を持っている人も多いので、夫婦共に忙しく、子供との時間がなかなか過ごせないことが多いようです。しかし、そのような中でもしっかりと子供たちとコミュニケーションをとることを忘れなければ、子供たちは寂しい思いをすることは少ないでしょう。寂しい思いを仮にしていた場合でも、きちんと働いている父母というのは、目標に値する人物にもなりえます。しかし、この時に、自分の子供をさげずむような言い方はしてはいけません。子供だからできないこともたくさんあります。それを何でできないの!と怒りたくなるのは分かりますが、それは自分の感情を子供にぶつけているだけになるのであまりいいことではありません。子供も言ってわかる年代になってくると、言い聞かせて納得してもらうことが増えます。親も人間なのだなということが分かるようになるといいのですが、親を神格化してしまうことや、許せない部分が出てくることもあります。自分たちの親子関係が間違っていたなと感じる場合には、第三者を間において話し合いを持つのもいいでしょう。一番身近な存在で自分を育ててくれた存在である両親との関係を悪くしないためにも自分が犠牲になるのではなく、お互いに尊重し合えるような関係になれるといいでしょう。
親子問題・親子関係 「克服への対策」
親子問題や親子関係を克服するのにはどのような対策を立てるといいのでしょうか。親も子もお互いに甘えるのではなく、尊重し合える関係になれることが一番いいです。
親子だからと言って、共倒れになることはない
金銭的な問題などで親の生活費の面倒を見ている子供や、子供の生活費の面倒を見ている親もいますが、基本的には自分が犠牲となるほどの支援はしなくてもいいのではないでしょうか。それぞれに家庭があるのですから、家族を助けたいという気持ちは大切ですが、共倒れになってしまうと元も子もありません。最近では、子供の教育費に費用がかさみ老後の資金が用意できない家庭なども増えています。そういったバランスをとるために、生活費を息子から貰うという場合もあるかと思いますが、ここまでは援助できるけれど、これ以上は援助できないというラインをしっかりと決めておく必要があります。どちらも子供や親に甘えていることになりますが、もちろん、余裕がある場合にはいいのですが、自分の生活を脅かすような場合には、きちんと話し合いを持つことも必要になるでしょう。お金の問題は、奥さんや旦那さんなども加わって複雑な問題になります。また、親に仕送りをするあまり、自分の生活が困窮しているという方も見かけます。そういった場合には、心を鬼にして、きっぱりと支援を打ち切ることを伝えることが必要な場合もあります。世帯を分けて、生活保護を受けるという方法もありますし、自分で仕事を見つけて働くという手段もあります。特に、親が子供に仕送りをしている場合には、仕送りを打ち切ることで子供が現実を見て、就職をするという風に変化する場合もあります。また、親に仕送りをしていた子供が支援を打ち切ることで、親の無駄遣いが減ったという例もあります。
愛情を与えてもらえなかったことを恨むのではなく明日の人生を考える
親にさげすまれたり、否定されたことを恨んで親に仕返しをしても、自分の人生は良くなりません。不遇な環境でも立派な社会人になっている人たちも多いです。特に、学生時代にはいい子で成績もよく、親の期待を一身に背負っていたけれど、社会に出て社会の荒波を渡っていくことに困難を抱えて、親から失望の言葉を投げかけられた場合もあるかもしれません。そんな発言をする両親が許せずに、親に仕返しをするような形で毎日暮らしている場合もあるでしょう。しかし、親に仕返しをして自分の生活が良くなるわけではありません。親は親の価値観で物を言っているので、自分には自分の生き方があることをきちんと親に示すことが、自分をさげすんだ親への一番の復讐になるのではないでしょうか。復讐という言い方はよくありませんが、日々の生活が充実してくると、過去の辛い記憶などは忘れていることもありますし、自分の劣等感なども消えることもあります。自信のなかった部分を覆うような努力や冒険を行うことで、自分が変わっていき、状況が好転する場合もあります。何もしてくれない親を怨むこともあるかもしれませんが、それは自分で自分の道を切り開くための試練であるとも言えます。自分で行動を起こすことで周りとの信頼関係や状況が好転する場合もあります。人間は楽な方に逃げたいという気持ちも持ち合わせていますが、あえて現実に立ち向かうことで、自分が成長し、たくましくなっていくのを感じることもあるでしょう。そうやって自分に自信をつけていくと、自分に対する不安や劣等感などは自然と消えていくことが多いです。できないのは親のせいなのだと恨むのではなく、不安感や劣等感を消し去るように、日々の生活を充実したものに変えていけるよう努力していきましょう。喧嘩ばかりの家庭で育って辛い思いを抱えたトラウマがあれば、自分は明るく楽しい家庭を築こうと反面教師にするのもいいかもしれません。同じ思いを抱えた人と話をして、共感しあうのもいいでしょう。
親子問題・親子関係 「関わり方」
親子関係や親子問題にはどのように関わっていくといいのでしょうか。デリケートな問題になりますので、できるだけ穏便に対応できると良いです。金銭的なことや精神的な面など、どのように親離れ子離れしていくといいのでしょうか。
大人になったら適度な距離を保とう
ロストジェネレーション(ロスジェネ)と呼ばれる世代などでは社会での仕事が見つからず外に出る機会がないまま家にいるという独身男女が多くいることがあります。そんな子供たちを親はかわいそうだと思い、家に住まわせ食事を与えと援助をしている場合もありますが、その支援を打ち切るというのも一つの方法です。親は子供の世話から解放されて、自分の生活を楽しむという方法を取るのもいいでしょう。もちろん何かの精神疾患を抱えている場合などもありますので、追い出すといったことはできないかもしれませんが、程よい距離感を保ちながら、自分の人生と子供の人生は別物なのだと考え、深刻になりすぎないことがいい場合もあります。病気を抱えている場合には、そのフォローをすることもあるかと思いますが、その場合も自分のできる範囲であまり無理をしないように行いましょう。親の支援をするときも一緒です。深刻になりすぎないように、相談できる場所を作っておいて、気持ちが滅入るようなときには誰かに相談して、対応していくことも必要です。介護の問題などもありますが、一人で抱え込まずに、誰かに相談しましょう。
親が苦手な場合には距離を置く
親は考えが凝り固まっている場合が多いです。そんな人にいくら話しても無駄だと感じる場合には、距離を置いて付き合うこともいいでしょう。もちろん、自分の中では消化されない思いなどがあるかもしれませんが、そのような思いなどは誰かに話してみることや、本を書くこともいいかもしれません。親の呪縛というのは大きなもので昔から植え付けられてきた価値観が消えないときもあります。しかし、自分の人生を歩むのは自分であるという意識をしっかりと持ち、自分がこう生きるのだと考えるのであれば、親の反対を押し切ってもその生き方をするのもいいかもしれません。親は自分を心配していってくれている場合もありますが、自分の可能性を狭めている場合もあります。自分に理解できないことには批判的な人もいます。しかし、その人生を生きていくのは自分であるので、反対されても自分が決めたことは自分でやってみるのもいいでしょう。もし間違っていた場合にはまたやり直すこともできます。もちろん、本当に自分のことをよくわかってくれて言っている場合もありますので、自分でよく考える必要は出てきます。しかし、決めるのは自分であり行動するのも自分であって親ではありません。
助け合うのはいいけれど、節度を持って接する
親子で助け合うのはいいですが、共倒れになってしまわないように注意する必要があります。親と配偶者で板挟みになる場合には、自分が調整役として働かなくてはならないときもあります。親子仲がいいと思うのであれば、節度を持った行動が必要になってきますし、自分にとって害になる存在なのであれば離れることも考えましょう。自分の人生をより豊かに生きていくのにはどうすればよいのかをしっかりと考えて、親とも接することができるといいでしょう。親を恨んでも人生が好転するわけではありません。そういった場合には、仕事や勉強などに打ち込んでみて自分を馬鹿にした親に認めてもらうくらいの気持ちで挑めるといいでしょう。気持ちを晴らすために、趣味に打ち込むことや、友人や恋人と楽しい時間を過ごすこともいいでしょう。できるだけ楽しいことを考えられるようにしましょう。考え方も~しなければならないという考え方を変えていけるといいのではないでしょうか。親も人間で辛いことなどもあったのだなぁということが分かるようになると人間的にも成熟してきていると考えられます。
親子問題・親子関係 「相談のケース」
10代の男性、母親が口うるさくいつも干渉してくる
10代の男性は自分が何をしたいのか、どんなことに興味があるのかもわからなくなっていました。幼い頃から母親に世話を焼かれていた男性は、何を決めるのもすべて母に従ってきました。自分のしたいことを告げると母にそれよりもこっちの方がいいよ。と言われることが多く、自分の意見を段々言えなくなってきました。そのことに対して考えてもしょうがないので考えないようにしてきましたが、最近、イライラともやもやとした感情が沸き起こるようになり、苦しさを訴えるようになりました。友人関係もあまりうまくいかず、無視されているのではないかと感じることも増え、受診されました。母親との関係から性格が形成され、友人関係が上手くいかなくなった時にフラストレーションが爆発した状態になりました。母親は良かれと思っていっていることなのですが、男性にとっては、従いつつも自分を無視されているような気持ちになり、漠然とした不安感や焦燥感などを抱いていました。息子さんの様子を見て、お母さんの話も一緒に聞くべきだという結論に至り、両方にカウンセリングを行うようにしました。お母さんには少しずつ息子さんの言うことを尊重してもらうように話していき、親離れ子離れができるように、関係性を変えていくようにアドバイスを行っていきました。
20代女性、母親が過干渉で行動すべてに口を出してくる
20代の女性で一見母娘の関係もよさそうに見えるのですが、何をするにもお母さんの方を気にしていて、母親もそれを許容するような感じで、娘に助言を行っていました。一人娘ということで、大切に育てられてきたお嬢さんでしたが、自立する年になっても、自分で決定することができず、好きな男性ができたということで、母親に相談したところ、あの男性ではだめだというようなことを言われたと言って相談に見えました。今まで反発したことのない娘さんだったためにお母さんは驚かれてしまい、連れてこられたということでしたが、男性の内容を聞くとそれほど悪い男性とも思えない感じの男性で、お母さんがなぜそこまで反対するのかが分からないような感じでした。話を聞いていくと、母親は娘を取られてしまうような感覚に陥ったそうで、反対していたようです。娘さんにも自我があることをお話しして、二人の様子を見守ってはどうかということを伝えました。
30代の男性、過去に親から受けた仕打ちが忘れられず親に仕返しをするために仕事をしない
男性の両親は忙しく仕事をしている人でした。男性は祖父母の家に預けられることが多く、家族でどこかへ出かけたり、一緒にご飯を食べたりという経験がほとんどありません。また、父親は厳格な人で、権威のある仕事についていたため、男性が悪い成績をとってくるとなぜそんなものもできないのだと叱責をする人でした。母は優しい人でしたが、父親には意見を言うこともせずに、夫婦仲はあまり良いものとはいえず、男性はあまり愛情を受けたという記憶がありません。大学を出て就職しましたが、会社の人間関係のトラブルを発端に、会社を辞めて自宅に引きこもるようになりました。自宅では家族が生活費は出しますが、本人のことはいないものとみなし、コミュニケーションをとることもありません。男性は親に復讐するために、親が死ぬまでこの家で引きこもり続けると決めていました。そんな男性をみかねた母親が相談にやってきました。父親と息子の対立が激しく、将来をどうするのだと恫喝する父親に対し、一歩も引かない男性という環境になっており、打開策を求めて相談に見えました。男性には少し鬱の症状も見られ、働かないというよりは働けないというような状況にもなっていました。まずは、お父さんとの話し合いで、もう少し息子さんのことを認めてあげるようにとの話し合いを持ちました。息子さんの抗うつ感は人から認められないことからの虚脱感であるようにも考えられたので、今の息子さんを理解することを話しました。
親子問題・親子関係 「Q&A」
Q
母子家庭で育ってきましたが、この春結婚しようと思っています。しかし、母親を邪険にするわけにもいかず、嫁との板挟みに耐えられるか自信がありません。育ててくれた母親も大切ですし、自分がいなくなることで母親が困るのではないかという思いもあり、一緒に住むことなどを考えていますが、嫁は嫌なようです。どのように対応したらいいでしょうか?
A
お母様を大切にする気持ちは素晴らしいですが、結婚して別所帯を持つ場合には、一世帯の主になるのですから、お母様よりもお嫁さんを大切にしなければならないときも来るかもしれません。お母様を大切にする気持ちは持ちつつ、お母様のお気持ちを聞いてみることもいいでしょう。金銭的な余裕があるのであれば、金銭的な援助を行って別居で暮らすという方法もあります。お母様も息子さんの幸せを願っていると思いますので、二人が幸せになれるような方法を取ることをお勧めします。同居の問題などは、息子さんが考えるよりも、お母様とお嫁さんの相性もありますので、無理に一緒に住むことはあまりお勧めしません。お母様には一人暮らしをしていただいて、金銭的な援助をし、ご主人とお嫁さんで働いて家族を作っていくという方法もあります。まずは、お母さんとお嫁さんの話をじっくりと聞いてあげてください。
Q
結婚して出産し帰省した嫁がいるのですが、離婚届が送られてきました。離婚の原因など身に覚えがないのですが、実家で育児の大変さを告げたところ、実家で育児をすればいいと義両親に言われたそうです。嫁の家は一人娘で家族仲がよく、特にお母さんとは何でも話せる友達のような関係だと言っていました。実家に帰るといったときに、嫁に出たのに、なぜ帰るのかと思いましたが、実家に帰しました。確かに仕事が忙しい時期などがあり、育児に協力できない時期もありましたが、最近少し時間もできてきたので、離婚届が送られてきたことにショックを受けています。どうすればいいでしょうか?
A
奥様が一番大変だった時期に、旦那さんがかえり見てくださらなかったと、心を閉ざされてしまったのかもしれません。出産時はナーバスな気持ちになる時期でもあるので、これから旦那様と二人でやっていくという決心がくじけた可能性もあります。今一度、奥様の実家に出向いてきちんとお話をされた方がいいかもしれません。ご両親は娘さんがかわいいと思いますので、ご両親にもきちんと話をして帰ってきてもらえるように、自分の行動を改める必要もあるかもしれません。仕事などで忙しい場合でも、家事をしたり、子供と遊んだりと育児をすることが必要になってきます。娘さんも一人での不安な育児よりも、ご両親がいる実家でのほうが精神の安定が図れると思われたのでしょう。自分もしっかりと手伝うということを決めて、お子様の父親としての役割をきちんと果たされることをお勧めします。
Q
子供も独立し、夫婦水入らずでスポーツなども行っていましたが、突然家内が亡くなりました。その後、長男、次男ともに体調を崩し、自宅で療養中です。二人の介護に、介護ヘルパーなどの費用と月40万円ほどかかり、仕事をして、お金の借りては返すを繰り返していましたが、自分も体調を崩し、そろそろ限界になってきました。家内がなくなってからというもの、家族みんなが死んだようになってしまいました。
A
奥様が家族の砦として、家庭を守っていたようなところがあったのかもしれません。ご長男もご次男も体調を崩されているということですので、まずは、二人の治療を行っていくことが先決になるでしょう。行政の支援なども借りつつ、治療を行っていくことをお勧めします。負担が大きいようであれば、行政の力を借りることも視野に入れてください。生活保護なども検討され、少しでも楽になれるように努められてください。体調を崩されている場合には入院なども視野に入れ、対応をされてください。